【暗記用 原価計算基準 第二章】実際原価の計算

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第二節 原価の費目別計算

九 原価の費目別計算

 原価の費目別計算とは、一定期間における原価要素を費目別に分類測定する手続をいい、財務会計における費用計算であると同時に、原価計算における第次の計算段階である。

一〇 費目別計算における原価要素の分類

 費目別計算においては、原価要素を、原則として、形態別分類を基礎とし、これを直接費間接費とに大別し、さらに必要に応じ機能別分類を加味して、たとえば次のように分類する。

  • 直接費
    • 直接材料費
      • 主要材料費(原料費)
      • 買入部品費
    • 直接労務費
      • 直接賃金(必要ある場合には作業種類別に細分する。)
      • 直接経費
      • 外注加工費
  • 間接費
    • 間接材料費
      • 補助材料費
      • 工場消耗品費
      • 消耗工具器具備品費
    • 間接労務費
      • 間接作業賃金
      • 間接工賃金
      • 手待賃金
      • 休業賃金
      • 給料
      • 従業員賞与手当
      • 退職給与引当金繰入額
      • 福利費(健康保険料負担金等)
    • 間接経費
      • 福利施設負担額
      • 厚生費
      • 減価償却費
      • 賃借料
      • 保険料
      • 修繕料
      • 電力料
      • ガス代
      • 水道料
      • 租税公課
      • 旅費交通費
      • 通信費
      • 保管料
      • たな卸減耗費
      • 雑費

 間接経費は、原則として形態別に分類するが、必要に応じ修繕費、運搬費等の複合費を設定することができる。

一一 材料費計算

(一)  直接材料費、補助材料費等であって、出入記録を行なう材料に関する原価は、各種の材料につき原価計算期間における実際の消費量に、その消費価格を乗じて計算する。

(二)  材料の実際の消費量は、原則として継続記録法によって計算する。ただし、材料であって、その消費量を継続記録法によって計算することが困難なもの又はその必要のないものについては、たな卸計算法を適用することができる。

(三)  材料の消費価格は、原則として購入原価をもって計算する。

 同種材料の購入原価が異なる場合、その消費価格の計算は、次のような方法による。

  1. 先入先出
  2. 移動平均
  3. 総平均
  4. 後入先出法
  5. 個別

 材料の消費価格は、必要ある場合には、予定価格等をもって計算することができる。

(四)  材料の購入原価は、原則として実際の購入原価とし、次のいずれかの金額によって計算する。

  1. 購入代価に買入手数料、引取運賃、荷役費、保険料、関税等材料買入に要した引取費用を加算した金額
  2. 購入代価引取費用ならびに購入事務、検収、整理、選別、手入、保管等に要した費用(引取費用と合わせて以下これを「材料副費」という。)を加算した金額。ただし、必要ある場合には、引取費用以外の材料副費の一部を購入代価に加算しないことができる。

 購入代価に加算する材料副費の一部又は全部は、これを予定配賦率によって計算することができる。予定配賦率は、一定期間の材料副費の予定総額を、その期間における材料の予定購入代価又は予定購入数量の総額をもって除して算定する。ただし、購入事務費、検収費、整理費、選別費、手入費、保管費等については、それぞれに適当な予定配賦率を設定することができる。

 材料副費の一部を材料の購入原価に算入しない場合には、これを間接経費に属する項目とし又は材料費に配賦する。

 購入した材料に対して値引又は割戻等を受けたときは、これを材料購入原価から控除する。ただし、値引又は割戻等が材料消費後に判明した場合には、これを同種材料の購入原価から控除し、値引又は割戻等を受けた材料が判明しない場合には、これを当期の材料副費等から控除し、又はその他適当な方法によって処理することができる。

 材料の購入原価は、必要ある場合には、予定価格等をもって計算することができる。

 他工場からの振替製品の受入価格は、必要ある場合には、正常市価によることができる。

(五)  間接材料費であって、工場消耗品、消耗工具器具備品等、継続記録法又はたな卸計算法による出入記録を行わないものの原価は、原則として当該原価計算期間における買入額をもって計算する。

一二 労務費計算

(一)  直接賃金等であって、作業時間又は作業量の測定を行なう労務費は、実際の作業時間又は作業量に賃率を乗じて計算する。賃率は、実際の個別賃率又は、職場もしくは作業区分ごとの平均賃率による。平均賃率は、必要ある場合には、予定平均賃率をもって計算することができる。

 直接賃金等は、必要ある場合には、当該原価計算期間の負担に属する要支払額をもって計算することができる。

(二)  間接労務費であって、間接工賃金、給料、賞与手当等は、原則として当該原価計算期間の負担に属する要支払額をもって計算する。

一三 経費計算

(一)  経費は、原則として当該原価計算期間実際の発生額をもって計算する。ただし、必要ある場合には、予定価格又は予定額をもって計算することができる。

(二)  減価償却費、不動産賃借料等であって、数ヶ月分を一時に総括的に計算し又は支払う経費については、これを月割り計算する。

(三)  電力料、ガス代、水道料等であって、消費量を計量できる経費については、その実際消費量に基づいて計算する。

一四 費用別計算における予定価格等の適用

 費目別計算において一定期間における原価要素の発生を測定するに当たり、予定価格等を適用する場合には、これをその適用される期間における実際価格にできる限り近似させ、価格差異をなるべく僅少にするように定める。







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