減損の会計処理

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L事業部は3つの資産グループを所有している。これら3つの資産グループはそれぞれキャッシュ・フローを生み出す最小単位と判断される。

資産グループA、資産グループBおよび、共用資産Xに減損の兆候が把握されたため減損処理を行うこととした。

資産グループAに配分すべき減損損失額を計算しなさい。

資産グループA 資産グループB 資産グループC 共用資産X
減損の兆候 あり あり なし あり
帳簿価額 300 200 300 200
割引前将来キャッシュ・フロー 310 120 不明 不明
使用価値 270 90 不明 不明
正味売却価額 250 100 不明 50

(千円)

ただし、減損損失の配分は帳簿価額を基準として比例配分する。なお、減損損失配分後の各資産グループの帳簿価額が回収可能価額を下回らないようにすること。

L事業部全体の割引前将来キャッシュ・フローは800千円、回収可能価額は700千円である。

» 正解は・・・

【解答】25千円

①各資産グループの減損を判定する

資産グループA・B・Cの中でBについては、

減損の兆候あり
かつ
割引前将来キャッシュ・フロー < 帳簿価額
かつ
回収可能価額 < 帳簿価額

なので、減損を認識する。

帳簿価額 – 回収可能価額 = 100

資産グループBについて減損損失100千円を認識する。

②次に、共用資産を含むより大きな単位で減損の判定を行う

(共用資産についての減損処理は原則「より大きな単位でグルーピングを行う方法」。容認に共用資産の簿価を各資産グループに配分する方法がある。実務上、容認規定はよほどのことがなければ適応されることはない。)

資産グループA、B、C・共用資産Xの帳簿価額を合計すると1000千円であることから、

事業部L全体について
帳簿価額 – 回収可能価額 = 300

300千円の減損損失を認識する必要がある。

300千円のうち、100千円については既に資産グループBで個別的に認識している減損損失のため

300 – 100 = 200

残った200千円について追加で減損処理を行う。

また、共用資産を加えることによって生じる事業部全体の減損損失は共用資産Xに原則すべて配分するが、すべての減損損失を共用資産Xに割り当てると共用資産Xが正味売却価額未満になってしまう。そのため減損損失200千円のうち150千円が共用資産Xに配分され、超過分50千円は共用資産X以外の資産グループに割り当てることになる。

③超過分を各資産グループに配分する

50千円を共用資産Xを除く各資産グループに配分するが、「減損損失配分後の各資産グループの帳簿価額が回収可能価額を下回らないようにすること」とあるので、資産グループBには配分しないことに留意する。

この超過分50千円の配分を行うにあたって資産グループCの回収可能価額が不明であるため、簿価と回収可能価額との差額の比率で配分することはできず、帳簿価額の比率によって配分することになる。

したがって、残りの50千円分を資産グループA、Cで配分することになり、簿価で按分すると資産グループAに割り当てられる減損損失額は25千円となる。

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コメント

  1. taq より:

    最後の文は、BではなくCではないでしょうか。

    「したがって、残りの50千円分を資産グループA、Bで配分することになり、」
    「したがって、残りの50千円分を資産グループA、Cで配分することになり、」