下記の繰延資産についての資料に基づき、次の①と②の金額を算定しなさい。
①当期P/Lにおいて、繰延資産の償却額が営業利益に与える影響額
②当期P/Lにおいて、繰延資産の償却額が当期純利益に与える影響額
※当期は×8年4月1日~×9年3月31日の1年間である。
前T/B(百万円)
借方 | 貸方 |
---|---|
開発費 600 |
前T/Bの開発費 600百万円は、前期首に新市場X開発のため支出した750百万円によるものである。
当期×9年3月に市場Xから撤退することが決議されているが、何ら繰延資産に係る処理を行っていない。
なお、繰延資産は認められる最長の償却期間で償却するものとする。
» 正解は・・・
【解答】
①営業利益に与える影響額・・・150百万円
②当期純利益に与える影響額・・・600百万円
①営業利益に与える影響額・・・150百万円
②当期純利益に与える影響額・・・600百万円
開発費の最大償却期間は5年。
営業利益への影響額と当期純利益への影響額が異なる理由
当期×9年3月に市場Xから撤退することが決議されているため、決議時点で繰延資産としての開発費は効力を失ったと考え全額償却する必要がある。
しかし、市場から撤退するという決議は通常営業上において想定されるものではなく異常性がある。そのため、営業損失としてではなく、特別損失として処理する。
市場からの撤退を決議するまでの償却額・・・150百万円(営業損失)
撤退の決議による償却額・・・450百万円(特別損失)
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